ウォーターサーバーを使用しているものの、水が出るだけのため掃除は必要なのか疑問に感じている方もいるでしょう。はっきりと汚れが見えなくても水が飛び散って水垢になっていることもあります。日常的に掃除をすることで、継続して衛生的にウォーターサーバーが使えます。
当記事では、ウォーターサーバーに掃除が必要な理由と掃除方法、またウォーターサーバーを衛生的に使用するためのコツを解説します。
【この記事はこんな方におすすめです】
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目次
ウォーターサーバーは掃除が必要?
ウォーターサーバーは水が出るだけの機械のため、汚れていないから大丈夫と掃除を怠る方もいるかもしれません。しかし、掃除を怠っていると場合によっては雑菌が繁殖している恐れがあります。
ウォーターサーバーは、外部と内部に分けて掃除が必要です。内部の掃除は日常的に掃除するのは難しく、年に1〜2回程度の頻度で定期的にウォーターサーバーのメーカーにメンテナンスしてもらうことで清潔に保てます。外部の掃除は簡単に掃除できるため、ウォーターサーバーをきれいに保つためにも、内部よりも頻繁に掃除をすることが大事です。
ウォーターサーバーは掃除が必要な理由
ウォーターサーバーを使用していると機械にほこりや水垢が付着します。ほこりや水垢をそのままにしておくと、雑菌が繁殖する可能性があるため掃除が必要です。
万が一雑菌がウォーターサーバー内部に侵入すると、水の劣化にもつながります。ウォーターサーバーの水は水道水と異なり殺菌作用となる塩素が含まれていない場合が多いため、雑菌の影響を受けやすいです。
コーヒーやお茶を飲むときに水が飛んで、ウォーターサーバーに付着する場合もあります。美味しい水を飲み続けるためにも、ウォーターサーバーは日常的に拭いたり部品を洗ったりして、きれいな状態を保ちましょう。
ウォーターサーバーの掃除が必要な部分
ウォーターサーバーの種類によっては、内部の掃除が必要なものとサーバーに内部の自動メンテナンス機能がついたものとがあります。内部の掃除が必要なものは定期的にウォーターサーバーのメーカーが内部洗浄をしに来てくれます。
自動メンテナンス機能がついたウォーターサーバーを使用している場合は、メンテナンスに3〜4時間程度必要です。自動メンテナンスの時間は設定できるため、深夜などウォーターサーバーを使用しない時間に設定するとよいでしょう。
内部のメンテナンスの他に、ウォーターサーバーは日常的に外部の掃除も大切です。以下では、ウォーターサーバーの外部で掃除が必要な部分を紹介します。
冷水・温水の給水口
冷水と温水の給水口とは、ウォーターサーバーの水が出てくる部分のことです。コーヒーやミルク・カップ麺を作るために水を入れると、汁が給水口周辺に付着することがあります。そのままにすると汚れやカビの原因になるため、汚れたら都度きれいにするのがおすすめです。
また常に空気に触れている部分でもあるので、見えないほこりやゴミが付着することもあります。給水口内部にも汚れが溜まる可能性があるため、掃除の際は給水口周辺だけではなく、給水口内部も一緒に掃除をしましょう。
給水コック
給水コックは、水を出すためのつまみ部分・ウォーターサーバーにおける蛇口を指します。水が出る給水口同様、ウォーターサーバーの外部の中では比較的汚れやすい部分です。
コーヒーやミルク・カップ麺のスープなどが飛んで汚れることもあります。頻繁に触る部分でもあるため、定期的に掃除をするのがよいでしょう。
水受け皿
サーバーから出てきた水を受けるお皿が水受け皿です。水受け皿は汚れてもウォーターサーバーの水に直接的な影響はないため、多少水が滴って濡れてもそのままにしている方も中に入るでしょう。
しかし、滴った水をそのままにするとカビに変化して、水のあった部分がピンク色に汚れる場合があります。不衛生であるため掃除をするのが賢明です。
ボトルの差し込み口
ウォーターボトルを差し込む部分が、ボトルの差し込み口に該当します。常に水が触れている部分になるので、水垢が発生しやすい部分です。この部分が汚れたり不衛生になったりすると飲み水に影響するため、きれいに保つのがよいでしょう。
ウォーターサーバーによっては機械の上部につけるものと、機械の下部に設置するものとがあります。どちらもウォーターボトルを交換するタイミングで掃除をするとよいでしょう。
本体外部
ウォーターサーバーの本体外部も、定期的に拭き掃除をしてきれいにしましょう。ウォーターサーバーから出てきた水が飛び散って、空気中を待っているほこりが水に付着して汚れとなる可能性も珍しくありません。水垢や汚れが付着すると、見た目的にも汚く見えます。
ウォーターサーバーの前面の汚れは特に目につきやすいため、定期的に汚れを拭き取りましょう。他の部分よりも簡単に掃除できる場所のため、日常的に掃除する癖をつけるのがおすすめです。
本体背面部分
ウォーターサーバーの本体背面部分は普段隠れているため、汚れに気づきにくい部分です。しかし、本体背面部分は電子機器が集中しているのでほこりが溜まりやすく、ほこりを溜まったままにするとハウスダストや故障の原因になる恐れがあります。背面部分とあって掃除のしにくい部分ではありますが、定期的に掃除をすることでウォーターサーバーを長く使えます。
ウォーターボトルが入った状態だと非常に重いため、ボトル交換の際にボトル差し込み口の掃除と一緒に背面も掃除をしましょう。
ウォーターサーバーの掃除方法
ウォーターサーバーの掃除は、週1回を目安に掃除をしましょう。汚れがついた場合はその都度、きれいに拭き取ります。本体背面は気軽に掃除ができないことも考慮して、もう少し余裕を持って掃除をしても構いません。
ウォーターサーバーの適切な掃除は機械自体の構造によっても異なるため、利用を開始する際にあらかじめメーカーに聞いたり、取扱説明書を読んだりして確認しましょう。
以下では、ウォーターサーバーの掃除の方法を部分別に解説します。
冷水・温水の給水口
掃除の頻度: |
毎日〜数日に1回 |
必要な道具: |
綿棒、清潔な布(キッチンペーパー)、アルコール系の衛生剤 |
ふきんやキッチンペーパーで給水口の周りの汚れを拭き取ります。給水口から滴る水なども拭き取ったあとは、給水口をアルコール系の衛生剤で拭きましょう。
給水口の内部は、アルコール系衛生剤を含ませた綿棒で擦って汚れを剥がします。綿棒が汚れていたら再度きれいなもので擦って、汚れをしっかりと取り除きましょう。汚れが取れたら、水を少し出して給水口内部に残った汚れを流します。
給水コック
掃除の頻度: |
毎日〜数日に1回 |
必要な道具: |
清潔な布(キッチンペーパー)、アルコール系の衛生剤 |
蛇口となる給水コックは手が一番触れる部分のため、きれいにしておきたい部分です。アルコール形の衛生剤で濡らしたふきんまたはキッチンペーパーで、給水コック部分を拭きましょう。アルコール成分が含まれているウェットティッシュであれば日常的に気軽に拭けます。給水コックを拭くときに押したり引いたりすると、水が出てくるため注意しながら拭きましょう。
水受け皿
掃除の頻度: |
1〜2週間に1回 |
必要な道具: |
中性洗剤、スポンジ、清潔な布(キッチンペーパー) |
ウォーターサーバー本体から受け皿を取り外し、食器と同じように中性洗剤を含ませたスポンジで洗います。水でしっかりとすすいだ後は、完全に水気がなくなるまで乾かしましょう。水気が残ったままウォーターサーバーに戻すと、残った水気がカビに変化する可能性があるためです。
取り外しができない受け皿の場合は、取り外せる部分だけ取り外し、中性洗剤で洗います。周りを拭き掃除するときは、必ず乾拭き・水拭きではなくアルコール系衛生剤で消毒をしながら掃除すると効果的です。
ボトルの差し込み口
掃除の頻度: |
1週間に1回 |
必要な道具: |
清潔な布(キッチンペーパー)、アルコール形の衛生剤 |
ウォーターボトルを取り外し、ふきんまたはキッチンペーパーで差し込み口の水気を拭き取ります。水気を拭き取ったら、アルコール形の衛生剤をふきん(キッチンペーパー)に含ませて、再度全体を拭き取りましょう。水気が残らないように、しっかりと拭くのがコツです。
本体外部
掃除の頻度: |
1週間に1回 |
必要な道具: |
清潔なふきん(キッチンペーパー)、スポンジ、中性洗剤 |
スポンジを水で濡らして全体を拭きます。しつこい汚れがある場合は中性洗剤をスポンジに少量つけて、しっかり汚れを落としましょう。拭いた跡が残ると水垢に変化する可能性があるため、清潔なふきんやキッチンペーパーで水分と中性洗剤を拭き取ります。水気がなくなるまで拭き取るのがポイントです。
本体背面部分
掃除の頻度: |
6か月に1回 |
必要な道具: |
掃除機、清潔なふきん |
壁側に面しているため、ウォーターサーバーの背面はとてもほこりが溜まりやすいです。コンセントを抜いて、掃除機で背面全体のほこりを吸い取ります。ふきんを濡らして拭き取ると、細かいほこりも取れてよりきれいになるのでおすすめです。
ウォーターサーバーは水を設置したままだと重くて動かすのに苦労するため、背面の掃除はボトル交換時に掃除するのが便利です。
ウォーターサーバーを掃除するときの注意点
ウォーターサーバーの外部の掃除は日常的に気軽にできるほど簡単ですが、掃除をする際にはいくつか気をつけるべきところがあります。以下は、ウォーターサーバーを掃除するときの注意点です。
熱湯の給水口や給水コックを掃除する際は、熱湯に注意しながら掃除しましょう。給水口が外せる場合は外して、きれいに掃除してから再度取り付けます。外せない場合は熱湯が出てくる可能性があるため、十分に注意して掃除します。 |
ウォーターサーバーを掃除した後は、コップに水を注いで汚れがないか不快な臭いがないかを確認しましょう。給水口が冷水と熱湯に分かれている場合は、両方とも確かめます。水に汚れや不快な臭いがなければ、水を飲んで味に問題がないかも確かめましょう。 |
ウォーターサーバーを衛生的に使用するためのコツ
ウォーターサーバーの水は場合によって劣化することがあるため、おいしい水を飲み続けられるよう使用方法に気をつける必要があります。またウォーターサーバーを利用する前から、サーバー選びも重要です。
例えば、使用後のウォーターボトルを回収して再利用するリターナブルボトルのウォーターサーバーは、ボトル内に空気が入るため劣化が早くなる恐れがあります。使い切りのワンウェイボトルは空気が入り込まず、ボトルが水の使用に合わせて小さく縮む仕様です。ウォーターサーバーを使用したいものの掃除や管理が面倒という方は、利用前からサーバーの機能やサービスを吟味しましょう。
以下では、ウォーターサーバーを衛生的に使用するためのコツを5つ紹介します。
定期的にメンテナンスをする
雑菌が気になる方は、定期的にメンテナンスをするのが大事です。メンテナンスはウォーターサーバーのメーカーに頼みましょう。内部をきれいに掃除してくれるだけでなく、故障や劣化などの問題がないかも確認してくれます。
メンテナンスが無料か有料かはメーカーによって異なるため、ウォーターサーバーを利用する場合はメンテナンス費用も考慮して選びましょう。メーカーによっては、ウォーターサーバーの本体をそのまま新しいものに交換できるケースもあります。ただし、交換も無料で対応しているメーカーと、費用がかかるメーカーとがあるので事前に確認することが大切です。
直射日光の当たらない場所に設置・保管する
ウォーターサーバーを直射日光に当たる場所に設置すると、日光によって水の温度が上昇し雑菌が繁殖しやすくなります。水質が落ちて水自体の状態が悪くなる可能性があるため、ウォーターサーバーは直射日光を避けた涼しい場所に設置しましょう。
ウォーターサーバーだけでなく、予備のウォーターボトルも同様です。ウォーターボトルの水は殺菌作用の成分が入っていないものが多いため、保管場所には注意しましょう。
水は開封後2週間以内に飲み切る
ウォーターサーバーの水にも賞味期限があり、一般的に開封前は半年程度、開封後は2週間が目安となっています。ただし、ウォーターボトルの保管場所・保管状況によっては、劣化が早まる場合もあります。そのため、ウォーターサーバーにウォーターボトルを設置したら、2週間と言わずできるだけ早いうちに飲みましょう。
水の賞味期限が切れている、または水の味に異変がある場合は、飲み水での使用をやめて家事に使用するのがおすすめです。植物にあげる水にしたり、キャンプで手を洗う用の水にしたりなど、捨てる以外の方法も豊富にあります。
電源はつけたままにする
節電のために使用時以外は電源を切ると、水が温まって細菌が繁殖する可能性があります。ウォーターサーバーは水が繁殖しないように適度な温度を保っているので、使用していないときもウォーターサーバーの電源はつけたままにしましょう。
電源を切ったりコンセントを抜いても、常温になった水を冷やすのに電力がかかるため、使用しないときに電源を切ることが節電につながるとは言えません。お水が痛む可能性が高くなるため、1か月単位で長期で自宅を不在にするとき以外は、電源をつけっぱなしにしましょう。
除菌機能がついたウォーターサーバーを使用する
ウォーターサーバーには除菌機能がついたものがあるため、メンテナンスを頼むのが面倒、掃除が面倒という方は、除菌機能付きウォーターサーバーの利用がおすすめです。除菌機能と一口に言ってもメーカーごとに名称や機能は微妙に異なるため、利用開始前にしっかり確認しましょう。
除菌機能には、下記のようなものがあります。
UV殺菌: |
ウォーターサーバー内に強力な除菌力のあるUV除菌ランプが搭載されており、ランプによって殺菌します。 |
加熱殺菌: |
冷水タンクの温度を一時的に加熱して、タンクの水を加熱殺菌します。 |
熱水循環式: |
ウォーターサーバー内に温水を循環させて、サーバー内部を熱殺菌します。 |
エアフィルター: |
タンク内やボトル内にあるほこりや雑菌をフィルターで取り除き、水の衛生を保ちます。 |
一般的なのは、熱殺菌をする機能を持ったウォーターサーバーです。除菌機能が複数搭載されているウォーターサーバーもあります。除菌機能が作動しているときは使用できないものもあるため、除菌機能の作業時間なども確認して利用しましょう。
まとめ
ウォーターサーバーは水が飛び散ったりほとりが付着したりすることで汚れるため、定期的に掃除をする必要があります。外部はふきんやキッチンペーパーにアルコール系の衛生剤を含ませて拭きましょう。内部の掃除は年に1〜2回程度の頻度で、ウォーターサーバーのメーカーにメンテナンスをしてもらいます。
ウォーターサーバーを衛生的に使用するには掃除だけでなく、サーバー選びも大事です。メンテナンスが無料だったり除菌機能のついたウォーターサーバーを利用するのがよいでしょう。直射日光を避けて設置し、ウォーターボトルを開封したらできるだけ早く飲むのが美味しい水を飲み続けるコツです。