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日本で硬水が少ない理由は?多い地域や飲むメリット・選び方を解説
日本で硬水が少ない理由は?多い地域や飲むメリット・選び方を解説

日本で硬水が少ない理由は?多い地域や飲むメリット・選び方を解説

2023.04.01 SHINE+

水は、水中に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル含有量によって「硬水」と「軟水」に分けられます。ミネラルが豊富な硬水は海外のものが多く、日本の水は、ほとんどが軟水です。なぜ日本では硬水が少ないのでしょうか。

当記事では、日本の水に硬水が少ない理由や、硬水を飲むメリット、選び方について解説します。硬水について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

【この記事はこんな方におすすめです】

  • なぜ日本の水は硬水が少ないのかを知りたい方
  • 硬水が身体に良いと聞いたが実際はどうなのかを知りたい方
  • 硬水を飲むメリットを知りたい方

日本には硬水が少ない理由

硬水と軟水は、水の「硬度」によって区別されています。硬度とは、水中に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル含有量のことを示しており、ミネラル含有量の多い水を硬水、ミネラル含有量が少ない水を軟水と呼んでいます。

日本の水は、ほとんどが軟水です。これは、地形や地層の関係で水に含まれるミネラル成分が少ないためです。ミネラル成分は、水が自然の中を流れる過程で地層や石灰岩から少しづつ溶け出すため、自然環境が水の硬度に大きく影響します。日本は、密度の低い火山性の地層が多い上に、雨が多いため地中での滞留時間が短くなります。また、土地が狭く川の傾斜が急なため、河川を流れる時間も短く、あっという間に海へ流れ出てしまいます。こうして、ミネラル成分の少ない水ができるため、日本の水は軟水が一般的となっています。

日本で硬水を飲むメリット

日本の水はほとんどが軟水であるため、日本人は体質的に硬水を受け入れづらい傾向があります。軟水に飲み慣れている状態で突然たくさんの硬水を飲むと、胃腸が対応できずお腹をこわしてしまう可能性があるため、お腹が弱い人は特に注意が必要です。また、硬水に含まれるマグネシウムは独特の風味があるため、飲みづらさを感じる場合があります。

ただし、硬水には以下のメリットがあるとされているため、体質や味覚との相性を見ながら自分に合った水を選びましょう。

動脈硬化の予防につながる

硬水には、動脈硬化の予防に有効とされるカルシウムが豊富に含まれています。

私たちの身体は、カルシウム不足が慢性化すると血液のカルシウム濃度を維持するためホルモンが分泌され、骨からカルシウムが溶け出すのですが、この際、過剰にカルシウムが溶け出すため余剰したカルシウムが血管や脳に付着し、動脈硬化を引き起こす原因になると言われています。

カルシウムを摂ることで動脈硬化が予防できると期待されていることから、硬水を飲むことが動脈硬化の予防にもつながる可能性があると言えます。

(出典:gdm clinic「カルシウムの摂りすぎで動脈硬化?」

便秘解消効果が期待できる

硬水に含まれるマグネシウムは、便に水分を吸収させて柔らかくする効果があり、便通改善に有効だと言われています。便秘薬や下剤にも酸化マグネシウムが用いられているほどです。

ただし、マグネシウムは摂りすぎると下痢を引き起こすリスクがあるため注意が必要です。

脂肪が燃焼しやすい体になる可能性が高まる

カルシウムには、脂肪燃焼を促進したり脂肪吸収を抑制する作用があると言われています。そのため、カルシウムが豊富な硬水を飲むことで脂肪が燃焼しやすい体質になる可能性があります。ヨーロッパでは、硬度が1000mg/L以上の超硬水を、痩身効果への期待から「スリムウォーター」と呼んでいます。

日本で硬水が多い地域

硬水と軟水を区別する「硬度」は、地形や地層といった自然環境が影響するため日本国内でも地域によって差があります。地層が石灰岩層で形成されている地域や、川の斜面がなだらかな地域は硬度が高くなる傾向があります。

2021年に東京大学が発表した「日本全国水道水の硬度分布」によると、関東の水道水は硬度が高く、北海道や東北地域は硬度が低いことが明らかになりました。

47 都道府県合計 665 地点から水道水を採水し、加えて、海外 27 か国の水道水も採水し比較することで、日本の水道水の硬度について地域分布を示しました。単純に平均をとった日本の水道水の硬度の平均は 48.9 mg/L であったことから、WHO による分類上、軟水に区分されます。しかし、その硬度の分布は関東地方で高く、北海道・東北地方で低い傾向にあることが明らかになりました。その原因を明らかにするために、原水に着目しました。硬度は原水の水質に由来し、水道管の影響はないことを明らかにしました。

(引用:日本の研究.com「あなたの水道水、「硬さ」調べました~日本全国水道水の硬度分布」

全国平均は48.9mg/Lであり、硬度が100mg/Lを超えている観測地点はほとんどありません。これは、水道水の水質管理目標設定項目として、おいしさの観点から硬度を10~100mg/Lにするよう日本では定められているためです。

日本の中では硬度が高い地域の水道水も、WHOが設けている硬度基準では「軟水」に分類されます。

区分

硬度

軟水

60mg/L未満

中程度の軟水

60mg/L以上 120mg/L未満

硬水

120mg/L以上 180mg/L未満

非常な硬水

180mg/L以上

(出典:日本の研究.com「あなたの水道水、「硬さ」調べました~日本全国水道水の硬度分布

日本での硬水と軟水の選び方

硬水は、スーパーやオンラインストアで購入することができます。種類がたくさんあるため、水源地や硬度を参考に自分に合った水を選びましょう。

日本でも、一部地域では硬水を採水することができますが、ミネラルウォーターとして販売されている硬水のほとんどはヨーロッパの水が使われています。水源地の自然状態が原水に影響するため水源地がどこなのかを確認することをおすすめします。

また、硬水の中にも硬度差があり、200mg/L以下のものから、1000mg/Lを超えるものまであります。含まれる成分やミネラルのバランスが異なるため、表記を確認し体質や好みに合った水を選ぶことが大切です。

料理に合わせて選ぶ

硬水は、パエリアやチャーハン等の洋風料理に適しています。また、硬水に含まれるマグネシウムは臭みを取り除く効果があるため、肉を使った煮込み料理にも適しています。沖縄で親しまれている豚肉料理とも相性抜群です。

一方で、出汁や素材の味を活かした和食料理には、ミネラル成分の少ない軟水が適しています。煮魚や野菜の煮込み、白米に用いる際は硬度の低い水を選びましょう。

飲み物に合わせて選ぶ

紅茶や緑茶に用いる場合、茶葉の苦味や渋み、香りを楽しみたい時は軟水が、マイルドで飲みやすいお茶を飲みたい時は硬水が適しています。

また、コーヒーの場合は、浅煎りのアメリカンコーヒーなら豆本来の香りと味わいを楽しめるため軟水が適しています。一方で、深煎りのエスプレッソでは、渋みや苦味をおさえてくれる硬水を用いることで、コクがありまろやかなコーヒーを楽しむことができます。

ウイスキーや焼酎を水で割る際は、アルコールの産地と同じ硬度の水がおすすめです。日本産のアルコールは軟水仕込みなので、軟水で割ると調和が保たれます。欧米産のアルコールは硬水仕込みのものが多いため、硬水が適しています。

健康意識に合わせて選ぶ

硬水には、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。カルシウムには動脈硬化を予防する作用が、マグネシウムには便通を改善する作用が期待されているため、健康に気を使いたい方は硬水を飲むことも1つの方法です。

また、スポーツをしている方はミネラル分が不足しがちなため、硬水を飲むことでミネラルをより多く補給できます。

飲む人に合わせて選ぶ

硬水は、ミネラルが豊富なため軟水よりも胃腸への負担が重くなると考えられています。胃腸が弱っている時や疲れている時は、お腹をこわすリスクが高いため軟水を選びましょう。

また、胃腸が未発達の赤ちゃんには軟水がおすすめです。硬水に多く含まれるマグネシウムは過剰に摂取すると下痢を引き起こす可能性があるためです。ミルクの調乳に使う際も、栄養バランスや味をこわす心配がない軟水が適しています。

まとめ

水は、ミネラル含有量に応じて軟水と硬水に区別されます。ミネラル成分が豊富な硬水は、動脈硬化の予防や便秘解消などの効果が期待されていますが、胃腸への刺激が強いため体質に合わない場合があります。生活に取り入れる際は、硬度が低めの硬水から始めましょう。

日本で採水される水は硬度が低いため、日本人の体質や食文化との相性が良いのは軟水だとされています。日本の水道水は、厳しい水質基準が設けられており、硬度や塩素成分が調整されています。そのまま飲んでも健康上の問題はないとされていますが、より安全・安心でおいしい水を飲みたい方にはShine Water Ring(シャインウォーターリング)がおすすめです。世界有数の技術を持つ活性炭メーカーとタッグを組み、水道水を利用した新発想のウォーターサーバーを開発しました。

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