スキンケアやヘアケアに強い関心を持っている方であれば、蒸留水にも興味を持ちやすいでしょう。蒸留水は塩素や不純物を取り除いた水なので、安心して利用できます。
一方で、蒸留水は良い成分であるミネラルも取り除いてしまうため、味が美味しくないと感じやすいです。さらに生活の中でいかにして活用すればいいか分かりづらい面もあります。
そこで今回は、蒸留水の基本情報からメリット・デメリットまで解説しました。蒸留水の使い道や、具体的な作り方もお伝えしていくので、美容に役立てたい方はぜひ最後までご覧ください。
【この記事はこんな方におすすめです】
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目次
蒸留水とは?
スキンケアやヘアケアについて調べているうちに蒸留水を知ったものの、普通の水との具体的な違いが今ひとつ分からない方も多いでしょう。蒸留水と精製水の違いも分かりづらく、どちらを利用すべきか混乱してしまうかもしれません。
まずは蒸留水について、基本的な情報を押さえていきましょう。
蒸留水は蒸気を戻した水
蒸留水とは、不純物を取り除いた純水の一種です。沸騰した原水から水蒸気を発生させ、再度冷やして水へ戻します。
有機物を取り除くため、純度が高く、腐りにくいのが特徴です。
蒸留水と精製水の違い
蒸留水と似た種類の水に、精製水があります。精製水とは、原水を精製処理した水を指します。
精製水を作る方法は、蒸留や逆浸透、ろ過といった手法があり、蒸留水は精製水の一種です。原水や純水の内訳は、下記の通りです。
原水 | 純水 |
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蒸留水と精製水は、どちらも純水という意味では同じですが、蒸留水は精製する方法が限られている点に違いがあります。
蒸留水のメリット・デメリット
蒸留水の基本情報を押さえたところで、実際に利用する際のメリット・デメリットについても見ていきましょう。
メリット | デメリット |
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水道水に含まれている不純物は、飲用として適正な範囲に収められているものの、完全に除去しているわけではありません。その点を考えると、蒸留水は不純物が除去されていることから、水道水と比べて安心だと言えるでしょう。
デメリットは、蒸留水を精製する際にミネラルまで取り除かれてしまうことで、せっかくの栄養素が摂取できなくなってしまう点です。また、ミネラルなどの成分除去により味がなくなってしまい、美味しくないと感じる点も挙げられます。
さらに消毒作用のある塩素がなくなるので、菌が繁殖しやすくなってしまうのです。そのため、蒸留水は開封後の速やかな使用が推奨されています。
蒸留水は何に使うのか?
蒸留水は、基本的に飲用水として用いられません。不純物が取り除かれている一方で、味が劣り、開封後に菌が増加しやすい水の状態になることが理由です。
それでは、蒸留水はどのようなシーンで活用するのでしょうか?この項目では、蒸留水を使う用途について3つ説明します。
手作り化粧品
蒸留水を含む精製水は、化粧品を手作りする際に使用可能です。購入時は、品質や安全性が確保されている「日本薬局方」の表示があるものを推奨します。
蒸留水には肌や髪の毛にダメージとなる塩素が含まれていないため、スキンケアやヘアケアに有効だと言われています。美容意識の高い人ほど蒸留水を利用している背景には、こうした美容に対するメリットが豊富な点にあります。
(参考:一般社団法人浄水器協会「水道水に含まれる残留塩素にご注意!」)
手作り化粧品を利用すれば、含まれている成分を把握できるため、ご自身の肌に合わせたケアができるでしょう。
アロマ
蒸留水は、アロマとしても使われます。不純物が取り除かれているため無臭に近く、精油の香りをそのまま楽しめるためです。
また、蒸留水は手作りでアロマスプレーを作る際にも有効です。アロマの香りは自律神経を整える働きがあるため、リラックス効果を高めて、体の内側から美しくなる効果が期待できます。
ただし、蒸留水は雑菌が増えやすいので、加湿器への使用には向いていません。アロマと湿度を両立させたいからといって、加湿器に蒸留水を使うのは控えましょう。
医療分野
一般人の使用用途とは異なりますが、医療分野では蒸留水を機械やコンタクトレンズの洗浄水としても利用するケースがあります。医薬品の希釈に使用されている点からも、蒸留水が安全であると分かるでしょう。
蒸留水はどこで買える?
蒸留水を含む精製水は、「ピュアウォーター」という名称で販売されていることが多いです。具体的には、下記のような場所で販売されています。
- オンラインショップ
- ホームセンターの生活用品コーナー
- 水の宅配サービス
ご自身のライフスタイルに合った場所で、購入を検討してみてください。
蒸留水の作り方
蒸留水を手に入れるには、店舗による購入のほかに、専用機械による精製も可能です。ただ、専用機械である蒸留水器は値段が高価であり、3万円を超える商品も多いです。美容のために導入したいと考えても、手を出しにくい値段であることも事実でしょう。
しかし、蒸留水はボウルと鍋を使えば、家庭で作れます。
底が深い鍋に水を入れたボウルを入れる
水を入れたボウルを入れるとき、鍋底に触れないように注意してください。ボウルの大きさは、鍋の縁にセットできるサイズだと便利です。サイズが合わない場合は、金網などを利用し、ボウルを浮かせると良いでしょう。
鍋のフタを裏返して氷水を入れる
鍋のフタを裏返して、氷水を入れます。この氷水は、鍋の中で発生する水蒸気を冷やす役目があります。こぼれない程度に敷き詰めていきましょう。
鍋を火にかけて沸騰させる
鍋を火にかけて、水を沸騰させましょう。沸騰させることで、不純物をなくす仕組みです。水蒸気が鍋のフタで冷やされ、内部にセットしたボウルへ蒸留水が溜まります。
ボウルに必要量が溜まると完成
ボウルに必要な量が溜まると、蒸留水のできあがりです。清潔な保存容器に移し替え、できるだけ早く使い切りましょう。
まとめ
蒸留水は飲用水ではなく、医薬品の希釈や機械洗浄などに用いられます。不純物が取り除かれた蒸留水は手作り化粧品にも活用できるため、より美しさを磨くサポートとなるでしょう。
美容や健康に良いとされる蒸留水を適切な使い方をして活用することで、より健康的な生活を送れます。とはいえ、雑菌が増えやすい危険性があるため、早めの使用を心がけることも大切です。
蒸留水は専用機械を使わずとも、家庭にある調理器具で精製可能です。しかし、使うたびに鍋で水を沸騰させたり、雑菌防止のために注意したりするのは、億劫という方が大半でしょう。
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